看多機での看護師の役割と多職種連携について

株式会社やさしい手、看護師の川北と申します。

私は、総合病院や急性期病院での経験を経て株式会社やさしい手に入社致しました。

入社後は看多機併設の訪問看護に所属し、

看護管理者、看多機支配人を経験させて頂いた後に、

今現在は本社教育研修グループで看護師の教育に携わらせて頂いております。

病院勤務時、訪問看護は一人で訪問を行う為、

自分が的確な判断できるのかという不安もあり、

なかなか踏み込むことが出来ませんでした。

しかし、実際に入ってみると困った時にはスタッフ全員で対応を考えたり、

意見を出し合ったり、相談できる環境が整っており、

ご利用者様一人一人と向き合う時間を確保できる訪問看護という

世界に思い切って飛び込んでみて良かったと感じています。

今は主に看護師教育に関わる部署におりますが、

最近は20代の若い看護師さんも在宅での看護を行いたいと

入職してきてくださる方が多く、

若いのに志をもってお仕事をされている姿に尊敬する毎日です。

今回は、訪問看護のお仕事、看多機での多職種連携に関してご紹介させて頂きます。

訪問看護とは

訪問看護とは、看護師がご利用者様のご自宅にお伺いして、

その方の病気や障害に応じた看護を行う事です。

健康状態の悪化防止や、回復に向けてお手伝いさせて頂きます。

適応保険に関しては、ご利用者様の病気や状態によって変わってきますので、

主治医やケアマネジャーと連携を図りながら、

ご利用者様の在宅生活を支えられるよう介入させて頂いております。

私自身も病院勤務時に、患者様から「家に帰りたいんだ!」と訴えがあり、

約1時間お話させて頂いたことがあります。

今思えば、その方も訪問看護や他の在宅サービスを利用しながら

ご自宅に帰ることが出来たのではないかと思い出すことがあります。

「病気や障がいがあっても、住み慣れたご自宅で生活がしたい」

「人生の最期をご自宅で迎えたい」

そういったご利用者様の想いを実現して頂くため、

日々各事業所の看護師は培ってきた知識・技術を発揮してくださっております。

病院では、勤務時に数名の患者さんを受け持ち、

勤務時間の中でその日に行う業務を組み立てていますが、

訪問看護に関しては、ご利用者様ごとに訪問看護の介入のスケジュールが決まっている為、

その時間はしっかりとご利用者様とだけ

向き合えると言う点も訪問看護の大きな魅力であると考えています。

看護小規模多機能型居宅介護での看護師の役割

看多機での看護師の役割としては、

健康状態の観察や医療処置、内服管理、リハビリ、緊急対応等

ご利用者様の状態によって様々です。

看多機では、医療依存度の高いご利用者様、

ターミナル期のご利用者様を多くお受入れさせて頂いております。

その様なご利用者様やご家族様が、通所や訪問介護・訪問看護、宿泊を利用しながら

よりよい在宅生活を継続して行えるようお手伝いさせて頂いております。

さらっと書かせて頂きましたが在宅生活を「継続して」行えるという所が大きなポイントで、

日々変化するご利用者様の状態やご家族様の介護疲れ等を敏感に察知し、

職員で連携してスケジュールを組み替える等、迅速かつ柔軟な対応が重要になってきます。

例えばですが、その日お迎えに行った介護職員がご利用者様の状態を観察し、

状態の変化があった際には事業所へ連絡します。

その報告を受け、すぐに各職種で話し合い、通所して頂くのか、

訪問に切り替えて対応させて頂くのか判断し、

必要であればスケジュール変更を行っていきます。

これは、一つの事業所に各職種が在籍し、

すぐに話し合える環境・対応できる環境だからこそ行えることであると思っています。

また、他のデイサービス等では、

体調不良時はお休みして頂く場合もあると思いますが、

看多機ではむしろ通所に来て頂き、

看護の目を入れていくという事を行わせて頂いております。

そして、ご家族様の不安があればその日は帰らず、

お泊りいただく対応もしております。

その中で、看護師は医療的な視点から意見を出し、

ご利用者様が安全安楽に過ごせるようプラン変更に関わっています。

看多機での多職種連携

看多機で働く職種は主に介護職員、看護師、ケアマネの3職種となります。

株式会社やさしい手の看多機では、

利用開始後も変化のあるご利用者様にいち早く対応できるよう「レビュー」を毎週開催しております。

レビューの中では、現在のご利用者様の状態だけでなく、

・これまでどんな人生を送ってきたのか

・ご本人の想い

・ご家族様の想い

・今後どのような方向性で関わっていくべきか

等、職員間で情報共有しながら話し合いを行っております。

概ね1週間に1回のペースで実施している事業所が多いのですが、

職員はシフトで勤務しているため、毎回全員参加することは困難です。

そのため、

① 毎月のレビューのスケジュールを立てる

   例)〇月5日:A様、B様、C様

     〇月12日:D様、E様、F様

② レビュー用の経過記録をご利用者様毎に作成する

③ 当日参加の出来ない職員は②にご利用者様の情報や意見を記載する

④ 当日参加者、経過記録に記載された意見を基に話し合いを進める

⑤ 話し合い内容も経過記録に残し、参加できなかった職員も記載内容を確認することで情報共有を行う

と言ったように、各ご利用者様の「情報をため込む」という作業をしています。

また、各職種が役割を持って動いておりますので、

お互いが今どんなことをしているのか

一目で分かるようシステム内のルート表を活用し、

毎日看多機フロア内のモニターへルート表を映し、

その都度確認しながら連携を図っています。

連絡を取る際も、「いま〇〇さん何しているんだろう」と

一目で確認することが出来るので、

例えば訪問中に連絡するという事が少なくなり、

他のご利用者様にご迷惑をかけることもなく、

お互いのストレスも軽減され、とても便利な機能となっています。

私が入職時はルート表も記録も紙での運用でしたので、

事業所に戻らなければ確認することが出来なかったり、

紙のルート表を朝写真撮影してから出かけたりという手間がありましたが、

今はそのようなことをせずとも

ログインすれば遠隔からでも見る事が出来るという

システムを職員は活用してくださっています。

最後に

システムに関しては、次回のコラムでご紹介を予定しております。

より現場に近い者が開発に関わったシステムとなりますので、

是非次回コラムも見て頂ければと思います!

編集後記

今回は、やさしい手 川北さんに看護師の視点から

訪問看護のお仕事、看護小規模多機能型居宅介護(看多機)での多職種連携

についてのコラムを執筆していただきました。

訪問看護や看多機についてもっと詳細な話が聞きたい、

訪問看護や看多機で使用しているシステムについて知りたい。等

経営者の方、責任者の方、訪問看護・看多機が気になった皆様

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