- 2023年6月30日
- 投稿者: yasashiite
- カテゴリー: News & Topics, コンサルティング, システム
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こんにちは。やさしい手の総合サポート部の高橋と申します。
総合サポート部とは他社でいうところの総務部のポジションにあたりますが、
弊社では、BCPの策定において、
最終的に各事業所で策定するBCPのひな形を、私たちの部門で策定しました。
策定をはじめた当初、BCPについて概念としてはなんとなく理解していましたが、
具体的にどのように作っていくべきか途方にくれました。
しかしながら、途方にくれているだけでは前に進みませんので、
BCP策定のためのセミナーへの参加や、
厚労省の提示している資料などを使い、部署内の皆と何とか作り上げました。
やっと作ったのはいいのですが、BCPは一度決めれば未来永劫使えるものではありません。
人事異動などで人員配置が変わった際に、
メンテナンスをする必要があったり、
訓練などを行った際に、プラン通りとはいかないときや、
新たな考え方や機器などが導入された際には、
プランのアップデートをする必要も生まれてきます。
そこで弊社ではBCPを、いざという時に直ぐ使えるようにプリントアウトして紙で保管はするものの、
そのベースとなるBCPはweb上で管理し、
メンテナンスやアップデートを比較的楽にできるようにしました。
今回は、まずBCPそのものの概念や介護事業に求められるBCPのポイントをお話しします。
そして、次回は、介護事業所として求められるBCPのポイントや、
上記で述べたwebシステムについてお話ししていきたいと思いますので、
どうぞ最後までお付き合いください。
BCP(Business Continuity Planning)とは?
BCP(Business Continuity Planning)は、「事業継続計画」とも呼ばれ、
組織が予期しない出来事や災害によって業務が中断された場合に、
事業の継続を確保するための計画や手順のことを指します。
BCPは、自然災害(地震、洪水、台風など)、人為的災害(火災、サイバー攻撃、テロなど)、
技術的障害(システム障害、データ喪失など)など、
さまざまなリスクや災害に備えるための対策を含みます。
BCPの目的は、組織の持続的な運営を保証し、
顧客や利害関係者に対するサービス提供の中断を最小限に抑えることです。
BCPは、災害リスクの評価、事業継続計画の策定、
人員の訓練、バックアップと復旧手順の確立、
代替施設の確保など、多くの要素から構成されます。
組織は、BCPを策定し、定期的に見直してアップデートすることで、
災害や予期せぬ事態に備えることが重要です。
これにより、業務の中断を最小限に抑え、組織の信頼性と継続性を確保することができます。
BCPの概要としては以上のとおりですが、
介護事業者にもBCPの策定が令和3年(2021年)の報酬改定時に以下のように定められました。
感染症や災害が発生した場合であっても、
必要な介護サービスが継続的に提供できる体制を構築する観点から、
全ての介護サービス事業者を対象に、業務継続に向けた計画等の策定、
研修の実施、訓練(シミュレーション) の実施等を義務づける。
その際、3年間の経過措置期間を設けることとする。
(出典:厚生労働省「令和3年度介護報酬改定の主な事項について」)
つまり、2024年4月までにBCPの策定を完了しておかなければなりません。
介護事業におけるBCPの策定
介護業界には、高齢者ケア施設、在宅介護サービス、訪問看護などさまざまな部門が含まれます。
BCPの目的は、災害や緊急事態による業務の中断を最小限に抑え、
利用者の安全とサービスの継続を確保することです。
以下に、介護業界におけるBCP策定のポイントをいくつか紹介します:
1.リスク評価と事前準備:
介護施設やサービス提供事業者は、
地震、火災、洪水などの自然災害や、感染症の流行などのリスクに対して事前の評価を行います。
施設やサービスの脆弱な点や対策が必要な領域を特定し、BCPの作成に役立てます。
2.業務継続計画:
BCPは、災害や緊急事態においても適切なケアとサービスを提供するための計画を含みます。
これには、スタッフの配置、サプライチェーンの確保、代替施設の確保など、
異常事態に対処する手順や戦略が含まれます。
3.コミュニケーションプラン:
BCPでは、スタッフ、利用者、その家族、関係機関との効果的なコミュニケーションが重要です。
災害や緊急事態が発生した際に、迅速かつ正確な情報の伝達が求められます。
コミュニケーション手段や連絡先リストの整備、情報共有の仕組みなどが含まれます。
4.スタッフの訓練と意識向上:
BCPの成功には、スタッフの訓練と意識向上が不可欠です。
災害時の対応手順や避難訓練、感染症対策のトレーニングなどを実施し、
スタッフが適した対応を迅速かつ適切に行えるようにします。
また、BCPの重要性やその実施方法についてスタッフに対して教育し、
意識を高める取り組みも重要です。
5.データ管理とバックアップ:
介護業界では、利用者の健康状態や医療情報などのデータが重要です。
BCPでは、データの保管とバックアップ方法を検討し、
災害時にもデータの損失を最小限に抑える対策を講じます。
クラウドストレージやオフサイトのデータバックアップなどが一般的な手法です。
6.サプライチェーンの管理:
介護業界では、医療機器、医薬品、消耗品などの供給が重要です。
BCPでは、サプライチェーンの管理を行い、
災害時にも必要な資材や物品を確保できるようにします。
複数のサプライヤーとの関係構築や在庫管理の見直しも行われます。
7.テストと改善:
BCPは定期的にテストされるべきです。模擬演習やシミュレーションを通じて、
BCPの有効性や改善点を特定し、適切な修正や改善を行います。
BCPは継続的なプロセスであり、
変化するリスクや環境に対応するために定期的な見直しと改善が必要です。
介護業界におけるBCPの実施は、利用者の安全とサービスの継続性を確保するために不可欠です。
災害や緊急事態に備えて事前の計画と準備を行い、
スムーズな対応と復旧を実現することが求められます。
策定にあたっては以下の資料も活用してください。
(※出典:厚生労働省)
編集後記
今回は、介護事業におけるBCPの取組みについてのコラムを執筆していただきました。
BCP作成について、何から手を付けよう?どうしたら良いんだろう?
といった、BCPについてお悩みの経営者の方がおりましたら
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