多職種連携におけるケアマネの役割|うまく連携できないときは○○する!

多職種連携において、「うまく連携できない」と困っているケアマネはたくさんいます。

ケアマネは専門機関との橋渡しとなるのが役目ですが、うまく連携できなければ利用者のケアに影響が出ます。

そうするとチームの目標である「利用者の回復」や「介護サービスの向上」がなかなか達成できないことでしょう。

この記事では、多職種連携とその重要性について解説したうえで、ケアマネの役割と連携がうまくいかない場合にできることをご紹介します。

多職種連携とは?特徴や重要性について

多職種連携とは、介護スタッフ・医師・ケアマネ・理学療法士・作業療法士・管理栄養士・歯科衛生士など、専門性の異なる職種が協力して同じ目標に向かって利用者をケアすることです。

「同じ目標」とは、利用者の症状の緩和や回復のことを指します。 例えば、褥瘡(床ずれ)ケアや看取り看護などです。

同じ目標に向かって複数の専門職種が連携することにより、医療の質の向上や効率的な医療サービスの提供が目指せます。

多職種連携とチームアプローチの違い

チームアプローチとは複数人がグループを組み、1つの目標に向かうことを指します。

「複数人が1つの目標に向かう」と聞くとチームアプローチが連想されますが、多職種連携は職種の数に限定がないことが特徴です。

つまり、介護スタッフだけで構成したチームで実施した場合「チームアプローチ」となりますが、多職種連携ではありません。

多職種連携の重要性

多職種連携を意識すれば、さまざまな視点からのアプローチが可能です。

例えば、利用者の食事摂取量が減少したと考えましょう。

介護スタッフは味や触感・気分・食べ物の大きさなどを原因として考えるかもしれませんが、歯科衛生士であれば口腔内の異常、医師であれば嚥下機能の低下などを考えるかもしれません。

このように、1つの問題に対してさまざまな角度からの見解を知れるならば、1つの機関が単独で判断するよりも診断をまちがってしまうリスクは低くなるでしょう。

多職種連携におけるケアマネの役割

多職種連携におけるケアマネの役割は、外部の専門機関との連携・家族対応・チームケア・トラブルの予防・取り組み・体制づくりです。

簡単にいえば、「専門機関との橋渡し」としての役割です。

「伝言役みたいなものか」と楽観視する方もいるかもしれませんが、ケアマネは多職種連携において必要不可欠であり、各専門機関を繋げるハブ的存在ともいえるでしょう。

例えば褥瘡ケアの場合、以下がケアマネの役割になります。

ケアプラン作成はもちろんですが、多職種連携となるとこのような対応が必要になることを考えたうえで計画を立てなければなりません。

【褥瘡ケアの場合】

・褥瘡ケア計画に基づくチームケア

・外部の専門機関との連携

・家族への対応

・褥瘡発生予防の取り組みと体制づくり

外部の専門機関へ相談するタイミング

介護福祉士からケアマネを目指す人が多いため、介護スタッフとの連携は苦手ではないかもしれません。

しかし、医療従事者と連携する場合は1日のスケジュールが予想しづらく、相談のタイミングがわからない方も多いでしょう。

そこで、医師とリハビリ職へ相談するタイミングをご紹介します。

医師へ相談するタイミング

医師に相談するタイミングは、疾患の悪化・改善などの変化でケアプランの修正が必要な時や、予後や診断にかかわる問題が生じたときなどです。

悪化・改善に関係なく、疾患に関する変化が少しでもあれば積極的に相談するとよいでしょう。

その相談をきっかけにケアプランが修正され、症状の緩和や回復に繋がるかもしれません。

リハビリ職へ相談するタイミング

理学療法士・作業療法士などのリハビリ職への相談は、利用者の意欲や生活の目的・目標の変化があったときにしましょう。

このとき、利用者のできることやしたいことなどを掘り下げて伝えるのがポイントです。

また、家族構成や生活スタイル・住宅改修など環境の変化があったときにも相談しましょう。

連携がうまくいかないときは?

「相談するタイミングも考えているのに、連携が難しい……」

「相談してもなんだか話が通じていない気がする」

このようにお悩みであれば、信頼関係の向上と医療知識を増やしてみましょう。

信頼関係を向上させる

信頼関係が理由で連携が難しいことがあります。

信頼関係が不十分なまま相談すると正論が通らなかったり、話を聞いてもらえなかったりすることがあるからです。

多職種連携において信頼関係を向上させたい場合、頻繁に連絡をする、必ずアポイントメントを取って訪問するなどの方法がおすすめです。

連携がうまくいかないのは、ケアマネだけの責任ではありません。

しかし、介護サービスの向上や利用者の自立に繋げるためには、このような歩み寄る努力も必要です。

医療に関する知識を増やす

医療従事者は常に治療的な考え方をしている人も多いため、温度差を感じやすいことも連携がうまくいかない原因の一つです。

この温度差をなくすためにケアマネができることは、医療に関する知識を増やすことです。

疾患や障害に対する知識を身に着ければ話がスムーズになり、医師・看護師が伝えたいことがより理解できるようになります。

話が通りやすいため、医師や看護師も「この人とは話しやすい」と感じ、その後の連携も滞りなく進むでしょう。

まとめ

多職種連携の特徴と重要性、ケアマネの役割などについて解説しました。

外部の専門機関へ相談するタイミングやうまく連携する方法もご紹介したため、連携にお悩みのケアマネの方はぜひ参考にしてください。

ケアマネは専門機関を結ぶ橋渡し・ハブ的な存在ですが、ケアマネ個人だけの努力ではどうにもならないことがあります。

その場合はコミュニケーションツールを導入するなど、事業所としてできることを考えなければならないでしょう。

「そもそも現場で手がいっぱいでそこまで手が回せない」

「システムの導入には苦手意識がある」

このようにお悩みであれば、介護コンサルティングの「やさしい手」までご相談ください。

25年以上の介護事業の実績と事業所総数300以上の経験を活かし、業務効率化やペーパーレス化、システム導入のお手伝いをしています。

業務効率化やペーパーレス化で現場に余裕が出れば、多職種連携をスムーズにする準備にも取り掛かれるでしょう。

より質の高い介護サービスの提供を考えているのであれば、ぜひお問い合わせください。

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