認知症介護基礎研修とは?

2021年4月報酬改定

2021年4月報酬改定において、地域包括ケアシステムの推進ががあります。

その中でも筆頭に『認知症への対応力向上に向けた取組の推進』があげられています。

〇介護サービスにおける認知症対大生力を向上させていく観点から、訪問系サービスについて、認知症専門ケア加算を新たに創設する。
〇緊急時の宿泊ニーズに対応する観点から、多機能系サービスについて、認知症行動・心理症状緊急対応加算を新たに創設する。

このように新たな加算が創設されました。

〇介護にかかわる全ての者の認知症対応力を向上させていくため、介護に携わる職員が認知症介護基礎研修を受講するための措置を義務づける。

(※3年の経過措置期間を設ける)

つまり・・・介護に直接携わる職員のうち医療・福祉関係の資格を有さない人は「認知症介護基礎研修」の受講が義務付けされたということです。資格がある職員は受講義務はありません。

認知症介護基礎研修の義務化の対象外の資格者

看護師、准看護師、介護福祉士、介護支援専門員、実務者研修修了者、介護職員初任者研修修了者、生活援助従事者研修修了者、介護職員基礎研修課程修了者、訪問介護員養成研修1級課程・2級課程修了者、社会福祉士、医師、歯科医師、薬剤師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、精神保健福祉士、管理栄養士、栄養士、あん摩マッサージ師、はり師、きゅう師

では、認知症介護基礎研修とは?

受講対象者・要件:認知症ケアに携わる介護従事者
研修内容:約6時間程度の講義で、1日で終了
開催日時・場所:認知症介護基礎研修の実施主体は都道府県や市町村および、都道府県知事または市町村⻑が指定する法⼈
費用:基本的には参加費無料(テキスト代かかる場合あり)
難易度:基本的な知識が身につくやさしい内容(修了試験なし)

年に数回の開催で定員も決まっていますので、受講を希望される方はまず早めに開催日程・場所を確認しておきましょう。

介護の質を向上させる

東京都認知症介護研修の体系図は、下図のとおりです。一部の研修を受講するためには、修了しなければならない研修があります(★受講要件)。

東京都の例となりますので、各自治体のホームページでご確認ください。

認知症に特化した資格もあります

〇認知症ケア専門士

〇認知症ケア上級専門士

〇認知症ケア准専門士

上記は、一般社団法人日本認知症ケア学会が認定する更新制の資格で,認知症介護従事者の自己研鑚および生涯学習の機会提供を目的に設けられた資格です.

〇認知症介助士

こちらは、公益財団法人日本ケアフィット共育機構が認定する資格です。

どの疾患でも言えることですが、病気のことを理解し、介護をしていくことはとても重要です。
2025年には高齢者5人に1人が認知症になるといわれています。認知症という疾患に特化した資格があるのも、そういった背景があるからです。
認知症への理解と対応力が求められている中で、資格を取ってプロフェッショナルになるのもいいかもしれません。