恐れず「デジタル化」して、「アナログ」ケアマネジメント~魅力あるケアマネジャーの業務となるために~

やさしい手 居宅支援担当 主任介護支援専門員の吉田慎一郎と申します。

【アナログ時代からデジタル時代へ】

私は小学校5年生の時からドラムはじめ、24歳で大学時代の仲間と組んだバンドで

コロンビアレコードからメジャーデビューをしました。

CDも全盛期で、デビューしたての頃はまだアナログテープでレコーディングをしていた記憶があります。

その数年後にはスタジオでもパソコンを使ってデジタルで録音するということがだんだんと浸透して、

大きなスタジオでしか録音できないと思っていたものが、

自宅でも録音できる時代がやってきたことで、創作の過程が大きく変わった記憶があります。

テープなどへのアナログ録音はアナログの良さがあり、

手間暇はかかるけれど、決してデジタルでは出せない音質があると思います。

しかしながら、デジタルの録音で気軽に良い音で取れ、

編集も簡単にできる手軽さはその数倍の恩恵があり、驚くほどの勢いで広まっていきました。

人にしか出せない「アナログ」の表現の部分を、「デジタル」で効率よく形にしていくということで、

様々な表現ができるようになりました。

ところで、私は介護の世界には2006年に入り、2011年にケアマネの資格を取りました。

仕事を始めたころは、支援経過を手書きで書いているというケアマネジャーもいるとききました。

給付管理も電卓で計算して、エクセルの給付管理票に入れて請求していたり、

ケアプランも手書きやエクセルで作っている方もいました。

そんな中、介護ソフトが充実してくると居宅介護支援事業所にPCがだんだんと設置され、

介護ソフトが導入されてきました。

「私パソコン苦手だわ。」と苦労している大先輩ケアマネジャーを何人も見かける反面、

ひょうひょうと使いこなして「ケアマネのソフトが入ってとても楽になったわ。」と

就業時間ぴったりにお帰りになる方もいらっしゃいました。

【ケアマネがやらなくていいこと】

膨大な業務の中、ケアマネの業務の中には、

ケアマネがやるべきこと、やらなくていいことが沢山あるかと思います。

やらなくてはならないことは、運営基準の13条にしっかりと明記されているので明確です。

しかしながら、「この仕事ケアマネが本当にやらなくちゃいけないの?」って仕事も沢山ありますよね。

やらなくちゃならないというよりは、やらざるを得ないといったところでしょうか。

具体的な業務として、提供票送付から実績の「1」入れの部分だけを見てみても、

  1. 提供票を事業所毎に仕分けする
  2. 各事業所ごとの送り状をつけてそれぞれの事業所にFAXしたり、郵送したりする
  3. FAXや郵送で送られてきた実績をケアマネごとに振り分ける
  4. 振り分けられた実績を利用者毎に仕分ける
  5. 事業所から送られてきた実績をもとに、システムなどを開いて「1」入れをする
  6. 事業所から送られてきた実績と自分が入力した実績の単位数があっているか確認する

ここだけ見ても、これだけの業務が、運営基準の業務以外に月末月初毎月行われており、

ここにも膨大な時間を割かれているケアマネは少なくないと思います。

予定の作成や突合の時にケアマネがしなくてはならいのは、ケアプランに基づいた予定の作成、

また、その予定通りにサービスが行われているかということを「確認」して、予定通りでなかった場合に

その理由を確認するなどの作業だけでよいのではないでしょうか。

その膨大な事務的な手間を、事務員の方を雇って行ってもらうこともできるかもしれませんが、

それなりにコストがかかることです。

それを「デジタル化」でシステムがほとんどお金をかけずに一瞬でやってくれたらいかがでしょうか。

その分、記録の時間を確保したり、ご利用者様のお話に丁寧に耳を傾ける時間を増やす

「アナログ的」作業に時間を費やし、質の高いケアマネジメントに注力できるのではないでしょうか。

【ケアマネの仕事を魅力ある業務に】

以前は、ケアマネジャーは介護職にとってはステップアップで、目指すべき職種でした。

しかし、実際問題としては

「ケアマネさんは書類の整理に追われていて大変そう」

「大変な割に給与も上がらないので、資格は取っても絶対にやらない」

といった声も、悲しいかな、現場の介護職員から聞こえてくるのが現状です。

しかし、私はケアマネジャーの業務はとても魅力的で、とても面白仕事だと感じています。

ケアマネがかかわることで、丁寧なアセスメントをする中で、

困りごとの解決だけでなく、「その人らしさ」に焦点をあて、

「できるのにやっていないこと、やりたいけどできないこと」などを見つけながら、

自己決定支援、自立支援の視点で目標をたてて、一歩一歩達成できるように組み立てていく。

また、予後予測を立てて、リスクを予測し、そこに対策を立て提案していく。

半年、1年かけて結果が出たときには、このケアマネジャーの仕事は魅力的で尊い仕事だと思っています。

これからの時代、後期高齢者の割合が高くなり、労働人口が減っていくという、

介護にとってもの未知の時代がやってきます。

そんな中、「デジタル化」をどんどん受け入れて、「システム化」して、お任せすることはお任せし、

「アナログ的」生身のケアマネにしかできないご利用者様支援に力を注げたら、

きっと地域の方々はもっと生き生きとしてくると思います。

しかも、書類整理にも追われず、ライフワークバランを取りながら働いている姿を示せたら、

「ケアマネって魅力的な仕事かも」と未来のケアマネジャー候補の人たちに思ってもらえるのではないでしょうか。

恐れず「デジタル化」して、「アナログ」ケアマネジメントを満喫!

明るいケアマネジャーの未来を皆さんで作っていきたいです!

編集後記

業務の「デジタル化」を行い、時間短縮!

短縮された時間でご利用者様支援に力を注ぐ。

しっかりライフワークバランスを取って、魅力的なケアマネジャーを

一緒に目指していきたい思いをコラムにして頂きました。

まだまだDX化については慎重に悩みたい、でも早く業務改善したい・・・

現場がとても困っているようだけど、何に困っているのか中々ヒアリングできない・・・等

お悩みの経営者の方がおりましたら、どんな些細な事でも

やさしい手まで是非ご相談ください!

お問い合わせからご相談までオンラインで可能なため、

忙しくて対面でのご相談が難しい方もお気軽にご利用いただけます。

LINEからのお問い合わせも可能です。

もっと気軽にお問合せが出来るよう、

やさしい手ソリューション部のLINE公式アカウント開設しました!

ご不明点やご質問などLINEからでもお気軽にご連絡ください。