- 2022年11月9日
- 投稿者: yasashiite
- カテゴリー: News & Topics
介護業務の効率化の方法には、職場環境の改善やテクノロジーの活用などがあります。
職員の身体的・精神的な負担を軽減し、安定したサービスの質が提供できるようになれば成功といえるでしょう。
しかし、業務の効率化を目指すには課題の分析や実行計画を立てることが必須です。
「課題の分析や計画を立てるにはどうしたらいいの?」とお困りの方もいるでしょう。
そこで、介護業務を効率化させるための手順を、25年以上の介護事業の実績を持つ「やさしい手」が解説します。
介護業務の効率化を目指している事業者様は、ぜひ参考にしてください。
目次
介護現場の業務を効率化させる方法
介護現場の業務を効率化させるには、具体的には以下のような方法があります。
・職場環境の整備(整理・整頓・清掃・清潔・しつけの実行)
・業務の明確化と役割分担(分析・役割分担の見直し・課題に合わせたテクノロジーの活用)
・手順書の作成(適切な申し送り事項を検討し標準化)
・記録と報告様式の工夫(介護記録を電子化し情報を一元管理)
・タイムリーな情報共有(インカムを利用してタイムリーに指示)
・OJTの仕組みの確立(職員の教え方のブレをなくすため教育内容と指導内容を統一)
・理念と行動指針の徹底
これらの方法を用いれば、職員が自分の業務に集中でき、身体的・精神的負担の軽減や対応の迅速化、イレギュラーな事態への対応ができるようになります。
業務効率化するためのステップ
厚生労働省の「介護サービス事業(施設サービス分)における生産性向上に資するガイドライン」では、PCDAサイクルを利用した改善活動が推奨されています。
課題に対し何度も繰り返しPDCAを回すことにより、計画を修正しながら理想の成果に近づけられます。
ここでは、業務効率化のためのステップを確認しましょう。
改善活動の準備
第1のステップは、改善活動の準備です。
プロジェクトメンバーを決定しキックオフ宣言をすることで、改善計画が始まったことを職員に意識してもらいましょう。
認識のずれが生じると計画がとん挫することもあるため、全体に情報を共有することが重要です。
施設の職員だけで計画を実行する余裕がない場合は、第三者の力を借りるのも一つの手でしょう。
外部の研修会やコンサルタントなどを活用するのもおすすめです。
課題の見える化
第2のステップは課題の見える化です。
管理者と職員にアンケートやヒアリングを行い、現状の課題を見つけます。
課題を見つけたら因果関係図を作り、課題に優先順位をつけましょう。
因果関係図は以下のように作成し、原因と悪影響について整理します。
出典:厚生労働省「介護サービス事業(施設サービス分)における生産性向上に資するガイドライン」
00https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/000679148.pdf0679148.pdf (mhlw.go.jp)
因果関係図ができたら、課題を見える化しましょう。
これには「業務時間調査」が必要です。
調査はさまざまな方法が有効ですが、職員になるべく負担がかからない方法がおすすめです。
例えば以下の表のように、業務区分毎に色分けすることで職員の業務が一目でわかります。
出典:厚生労働省「介護サービス事業(施設サービス分)における生産性向上に資するガイドライン」
00https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/000679148.pdf0679148.pdf (mhlw.go.jp)
実行計画の作成
第3のステップは実行計画の作成です。
因果関係図や業務時間調査を参考に、課題解決に向けた道筋を設定しましょう。
課題解決には「改善方針シート」の活用がおすすめです。
厚生労働省の公式サイトでツールが公開されているため、ダウンロードして利用しましょう。
改善方針シートは「誰が何をどのようにすれば目標が達成できるのか」を整理するシートです。
小さな改善点や発生頻度の高い問題、影響が大きい問題などの優先順位をつけます
出典:厚生労働省「介護サービス事業(施設サービス分)における生産性向上に資するガイドライン ツール集」
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/000679150.pdf
取り組み方法を具体化するには、「進捗管理シート」を作成します。
進捗管理シートは業務改善活動の進捗を管理し、振り返りを行うために必要なシートです。
途中で計画の修正を行いながら改善活動に取り組むため、期間はあまり気にしなくても問題ありません。
出典:厚生労働省「介護サービス事業(施設サービス分)における生産性向上に資するガイドライン ツール集」
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/000679150.pdf
改善活動の取り組み
第4のステップは改善活動の取り組みです。
決定した計画に取り組んで試行錯誤を繰り返し、小さな改善事例を作り出します。
すぐに大きな成果にはつながらないかもしれませんが、これは大きな改善につなげるために必要なプロセスです。
「実行内容の具体的な方法がわからない」などがあると業務が滞る場合があるため、あらかじめ相談担当者を決めておきましょう。
小さな改善事例を積極的に周知すれば、全体のモチベーションがアップします。
他の職員の心理的ハードルを下げると新しいアイデアや工夫につながる効果が期待できるため、改善事例を積極的に周知できる環境づくりも大切です。
振り返り
第5ステップは振り返りです。
進捗管理シートをもとに、成果を見える化します。
まずはうまくいった取り組みやうまくできなかった点を整理しましょう。
目に見えない副次的な効果も含めて整理するとよりよいです。
「どれだけ業務が効率化できたか?」を見える化するためには、再度業務時間調査を行うのもよいでしょう。
計画の実行前と実施後を比較すれば、何の業務がどれだけ削減できたかがわかります。
実行計画の見直し
最終ステップは実行計画の見直しです。
改善活動を振り返った結果から、実行計画に修正を加えましょう。
計画通りに成果が得られなかった原因は具体的に分析し、計画を練り直して再度実行します。
この手順はPDCAサイクルを利用しているため、手順3に戻ることになります。
課題が解決するまで、何度も繰り返し実施しましょう。
介護現場の業務効率化のご相談は「やさしい手」まで!
「施設の職員だけで実行するには余裕がない」
「第三者からの意見を交えながら改善したい」
このようなお悩みがあれば、介護コンサルティングの「やさしい手」をご検討ください。
実は、経営者の3分の2は定期的に経営相談をする相手がいないのが現状です。
2000年に介護保険制度が施工され、3年に1度の法改正がある中で誰にも相談せずに経営を進めることは、容易ではありません
介護事業の経営相談は、ぜひ「やさしい手」までお問い合わせください。
25年以上の介護事業の実績を活かし、「お気軽」「お手軽」「低コスト」で対応いたします。
まとめ
介護現場における業務効率化の方法と、改善計画を立てるためのステップをご紹介しました。
ご紹介したステップを参考にして計画を実行し、現場の問題を改善しましょう。
また、職員全体に「改善活動に取り組むこと」を意識させモチベーションを保つことも重要です。
介護現場の業務効率化は、職員全体で取り組むべき活動です。
活動に対する認識を一致させ、積極的に取り組むことで時短や負担の軽減につながります。
施設の職員だけで取り組むのが難しい場合は、介護コンサルティングの「やさしい手」までご相談ください。
現場における「ムリ・ムダ・ムラ」を分析し、最適なフローをご提案いたします。